備長炭・竹炭素材の枕のメリット・デメリット
備長炭や竹炭というと、冷蔵庫の臭い消しをイメージされる方もいらっしゃると思いますが、最近では、備長炭や竹炭を枕の素材に練り込むこともあります。
では、備長炭や竹炭を枕に用いるメリットはなんなのでしょう。また、デメリットはなにがあるのでしょうか。備長炭や竹炭の特徴とあわせて紹介したいと思います。
Contents
備長炭・竹炭の特徴は?
備長炭は、お肉を焼くときなどによく使われるので、ご存知の方も多いと思いますが、実際にどのようなものなのか、具体的に知っている人は少ないと思います。
枕に使用されるのは以下のような特徴があるからだとされています。血備長炭と竹炭、それぞれの特徴をみていきましょう。
備長炭の特徴
調湿効果
備長炭には、高い調湿効果のあることが分かっています。梅雨時などの湿度が高い時には備長炭が湿気を吸収し、乾燥している時期には、備長炭から湿気が放出されるのです。そのため、枕がいつも適度な湿度で保たれることとなるのです。
吸着量に富むため空気清浄作用がある
備長炭には、空気清浄作用もあります。備長炭のような多孔質(たくさん穴が開いている)の炭は、嫌なにおいを吸収してくれるのです。冷蔵庫に備長炭を入れるのもそのためです。
枕に関していうと、備長炭は人間が吐く息に含まれる炭酸ガスや、汗のにおいなどを吸着してくれます。そのため、枕をいつもフレッシュに保ってくれるのです。
竹炭の特徴
ミネラル分が豊富
竹炭には、木から作られた炭に比べて、ミネラル分が豊富に含まれています。そのため、生臭さ(トリチルアミンなどのニオイ)を吸収する力に優れています。
抗菌作用
竹炭の特徴としては、活性珪酸(かっせいけいさん)と呼ばれる非常に抗菌力の強い成分が含まれています。これは、木から作られた炭には見られない特徴です。
活性珪酸は弱アルカリ性からアルカリ性のph(ペーハー)となっているため、弱酸性を好む細菌類が繁殖できません。私たちの肌は弱酸性ですから、竹炭を用いた枕を使うことで、抗菌作用も得られるわけです。
また、竹炭にはシックハウス症候群の元となる、ホルムアルデヒドなどの有害物質を除去する働きもあるということです。6畳のスペースに、2kgほどの竹炭を置くと、十分にホルムアルデヒドなどの有害物質を除去できるということです。
備長炭と竹炭、共通の特徴は
リラクゼーション効果
備長炭と竹炭には、空気中に含まれている「マイナスイオン」の量を増やす働きもあるということです。それによって、心身のリラクゼーション効果も得られるのです。
ちなみに作り方はというと…
備長炭は、馬目樫(ウバメガシ)などの樫の木を、備長窯と呼ばれる窯の中で、空気を入れないようにして、何日もかけて温度を上げ、焼いて作ります。完全に炭になったところで空気を入れ、1000度以上の高温で焼きを入れていきます。
その際、樫の木の表面にある皮がはげ落ち、樫の木の中から揮発性のガスが出ます。さらに、樫の木の炭に水を混ぜた灰と砂をかけ、急激に温度を下げることによって備長炭が完成します。
一方竹炭は、木を焼いて炭にするのに比べて水分調節が困難なため、備長炭よりも高額となっています。作り方はあまりに多岐にわたっているため、ここでは割愛したいと思います。
とにかくかなりの手間暇がかかっているのがわかりますね。
備長炭や竹炭素材の枕のメリットとデメリット
備長炭や竹炭素材の枕の、メリットとデメリットについて紹介していきたいと思います。
メリット
備長炭や竹炭には臭いを吸着してくれる働きがあるので、汗のにおいや呼吸のニオイを吸着し、枕をフレッシュに保ってくれるというメリットがあります。
また、備長炭や竹炭には空気中のマイナスイオンを増やす働きがあるので、リラックスして眠ることができます。さらに、備長炭素材の枕には調湿効果が、竹炭素材の枕にはホルムアルデヒドの除去効果が期待できます。
デメリット
備長炭や竹炭素材の枕のデメリットはそれほどありませんが、たとえば竹炭だけで作られた枕の場合、重量が3kgに及ぶこともあるので、重いというデメリットはあります。また、慣れないうちは竹炭の粒の音が気になるケースもあります。
枕を選ぶ際の注意点
備長炭や竹炭素材の枕には、メリットこそあるものの、ほとんどデメリットと言えるほどのことはありません。ただ、備長炭や竹炭のみで作られている枕はそれほど多くありません。
備長炭や竹炭はどちらかというと、快適な睡眠をサポートとするという側面の方が強いと言えます。そのため、枕を選ぶ際には、以下の2点に注意する必要があります。
素材とフィット感
備長炭や竹炭を練り込んで作られたウレタン製の枕もあれば、パイプに練り込んで作られた枕もあります。自分の寝心地がいい方を選択するとよいでしょう。
枕を選ぶ際には、フィット感も重視しましょう。特に、首との間に隙間ができない枕を選ぶことが重要です。首の骨のことを医学的には頚椎と呼んでいますが、頚椎は本来、緩やかに前弯しているものです。そのため、そのアーチに合った枕を選ぶことが大事なのです。
ところが、デスクワークが主流となった現在、頚椎のアーチの減少している人が増えてきています。肩こりや頭痛がひどくて病院を受診したら、「ストレートネックですね」などと言われることがありますが、頚椎アーチの減少によってストレートネックになってしまうのです。
ストレートネックになると、枕に頭を乗せた際、枕や寝具と頭の間に広いスペースが出来てしまいます。その状態で寝ていると、頚部に常に負荷がかかり続け、首のコリや頭痛の元となってしまうのです。
ストレートネック対応の枕についてはこちらの記事を参考にしてもらえると嬉しいです。
最近は、オーダーメイド枕や高さ調節機能付き枕も販売されているので、首こりや肩こりがひどい人は、そのような枕を選択すると良いでしょう。
まとめ
備長炭や竹炭素材の枕のメリットとデメリットについて見てきましたが、冷蔵庫の防臭にも使われる備長炭や竹炭には、汗のにおいや呼気のニオイを吸着してくれる働きがあり、また、空気中のマイナスイオンを増やす効果もあるということです。枕を変えるときには、検討してみてはいかがでしょうか。