横向き寝の枕で睡眠の質が上がるって本当?
快適な睡眠に大きく関わってくる睡眠時の姿勢。その中でも最近話題になっているのが横向き寝です。
横向き寝が注目されていることもあって横向き寝専用の枕なんかも登場してきています。
しかし、色々と調べてみると横向き寝の枕については良い口コミもあれば悪い口コミもあるので、結局どっちなのかわからず、なかなか購入に踏み出せない方も少なくないのではないでしょうか?
そこで今回は、横向き寝のメリットやデメリットについての解説を交えつつ、横向き寝の枕は睡眠の質を向上させてくれるのかについて詳しく解説していきたいと思います。
Contents
横向き寝枕は睡眠の質を向上させてくれるのか
最近なにかと注目を集めている横向き寝用の枕ですが、結論から言うと横向き寝用の枕を使うことで睡眠の質が向上する可能性は非常に高いと言えます。
人それぞれ体の作りが違うということもあって睡眠時の姿勢の正解というものはありませんが、仰向けやうつ伏せでなかなか思うように睡眠が取れていないと感じている方にとって横向き寝の枕は救世主となってくれる可能性を秘めています。
というも、横向きの姿勢というのは『回復体位』と呼ばれるほど体力の回復や不調からの回復に効果的な体位で、救急医療の現場に用いられているほど優秀な姿勢です。
片手で頭を支えて片足で体のふらつきを安定させる、こんな感じの体勢ですね。授業や何かしらの講習で習った人も多いかと思います。
そのため、その回復体位である横向き寝をサポートしてくれる横向き寝の枕を睡眠時に使用することで、仰向けやうつ伏せでの睡眠よりも体力の回復を促してくれる可能性が非常に高くなります。
横向き寝のメリット
回復体位としても知られている横向き寝ですが、横向き寝には体力の回復や体調不良からの回復以外にもさまざまなメリットがあります。
睡眠時の姿勢を横向き寝にすることで得られるメリットについてみていきましょう。
いびきの改善に効果的
睡眠時の悩みとして代表的ないびき。
睡眠時は緊張がほぐれることで全身の筋肉がゆるむのですが、同時に舌やのどの周りの筋肉がゆるみ気道が狭くなることでいびきが発生すると考えられています。
仰向け時の重力で気道が狭くなり、それをどうにかしようと口呼吸に、それがいびきに繋がるというわけですね。
いびきについての詳しい記事も書いています。
枕の高さなどにも左右されますが、仰向けで寝た場合、気道がさらに狭くなってしまったり舌が気道のいち部分をふさいでしまうことがあるため、いびきがよりひどくなってしまう可能性があります。
一方横向き寝にした場合は仰向けの場合よりも気道が広く確保されやすくなりますし、舌が気道をふさいでしまうことがないので、その結果いびきの症状が改善される可能性が高くなります。
これはいびきの改善だけでなく、鼻づまりや風邪で扁桃腺が腫れて気道が狭くなってしまっている場合などにも非常に効果的です。
腰痛に効果的
腰痛も睡眠時の悩みとして非常に多い悩みの一つです。
仰向けやうつ伏せの場合、基本的に腰の角度を変えることができないので、マットレスの硬度で調節する必要が出てきます。
そのため、仰向けやうつ伏せで寝る場合の腰痛の症状はマットレスに左右されると言っても過言ではありません。
一方横向き寝の場合は体勢によって腰の角度を自由に変えることができます。
仰向けやうつ伏せで腰の角度を無理に調節しようとするとおかしな体勢になり腰以外の部分を痛めてしまう可能性がありますが、横向き寝の場合は自然な形で自由に腰の位置を調節することができるので、腰以外の部分を痛めてしまうことなく腰痛の痛みを緩和することができます。
内蔵の圧迫を防ぐことができる
仰向けで寝た場合、重力によって内蔵が多少圧迫されてしまいます。
また、うつ伏せで寝た場合はお腹に体重が乗ることになるので、より内蔵が圧迫されてしまいます。
一方、回復体位と言われている横向き寝は、横向きの体勢を取ることで内蔵が圧迫されることはありません。
これらにより内蔵に負担をかけることなくゆっくりと休ませてあげることができるようになります。
ただし、体の左側を下にして横向き寝をしてしまうと、肝臓によって胃や心臓などの重要な臓器が圧迫されてしまう可能性があるので、横向き寝をする場合は左側ばかりを下にしないようにしましょう。
横向き寝のデメリット
回復体位と言われるほど優秀な姿勢である横向き寝ですが、いくつかデメリットも存在します。
実際に横向き寝を試すのであれば、メリットだけでなくデメリットについても理解しておくべきでしょう。
横向き寝のデメリットについてみていきましょう。
長時間の横向き寝は体の各部分への負担が大きくなってしまう可能性がある
横向き寝は仰向けやうつ伏せに比べて体重を支える面積がどうしても小さくなってしまうというデメリットがあります。
そうなると当然体の各部分にかかる圧力も仰向けのときやうつ伏せのときに比べると大きくなってしまいます。
そのため、ずっと同じ体勢でいると同じ部分に大きな圧力がかかることになるので、その部分にかかる負荷を考えるとあまり良くありません。
ですので、適度に姿勢を変えるなどして体の各部分にかかる圧力を分散させてあげる必要があります。
寝ているときに体への負担を考慮して適度に姿勢を変えるというのはなかなか難しいものですが、人は無意識のうちに一晩で寝返りを20〜30回ほどうって姿勢を変えるようにできているので、そこはあまり意識しなくても良いでしょう。後述しますが、快適な睡眠のためには寝返りのしやすい寝具選びが重要となります。
顔のたるみやシワの原因になる
仰向けで寝た場合、顔の表面が寝具に触れることはありません。
一方横向き寝の場合は左右どちらかの顔の表面がどうしても寝具に触れてしまいます。
そのため、寝具に触れている部分に圧力がかかり、顔のたるみやシワの原因になってしまう場合があります。
横向き寝で顔にたるみやシワができる可能性は微々たるものではありますが、高すぎる枕の使用で首にシワがつきやすくなる傾向があります。顔のたるみやシワが気になっている方や増やしたくない方にとっては気になる部分かもしれませんね。
横向き寝用の枕を選ぶときのポイント
横向き寝のメリットやデメリットを理解した上で横向き寝を実践したい場合は、横向き寝がしやすい枕を用意しましょう。
ここからは横向き寝用の枕を選ぶときのポイントについて紹介していきたいと思います。
横向き寝以外の状態でも使えるものを選ぶ
デメリットの部分でも紹介したように、ずっと横向き寝をしているのはあまりよくありません。
そのため、適度に姿勢を変える(寝返りを打つ)必要あります。
人は睡眠中でも無意識のうちに寝返りをうって姿勢を変えるので意識して姿勢を変える必要はありませんが、横向き寝だけにしか使えないような枕だと自然に寝返りがうてなくなってしまうので、自然に寝返りがうてるような横向き寝以外にも使える枕を用意するようにしましょう。
最適な硬さの素材を選ぶ
快適な睡眠に必要な寝返りを阻害しないためには、枕の硬さにも注意が必要です。
寝返りをうちやすい硬さの枕を選ぶようにしてください。
まとめ
結論を言うと、横向き寝はその他の姿勢に比べてみても非常に優秀な睡眠時の姿勢だと言えます。
快適な睡眠を手に入れるという点ではもちろん、その他にもさまざまなメリットがあります。
とはいえ、今回紹介してきた横向き寝でのメリットは快適な横向き寝を実現させるための横向き寝用の枕ありきだとも言えるので、横向き寝を実践する際には今回紹介した横向き寝の枕選びのポイントを参考にして、横向き寝の質を向上させてくれるような枕を選ぶようにすることが大切です。